はじめてのブロンODの話
今朝、私は久しぶりに登校する。
一週間、冬休みが明けてから学校に行っていなかったけどいい加減学校に行かなくちゃいけない。
しかし学校には嫌いな人、好きだけど届かない人、幸せそうな人達がいるのだ、耐えられない、鬱である。
こんなに落ちぶれている私に対し、きらびやかな高校生活を過ごしている人達、きっとなにも悩みがないんだろうなぁなどと無責任なことを考えて落ち込む。とんだ被害妄想、偏見だけど
とりあえず私は不登校道に一歩踏み入れていた、このままではいけない。
そうだ、ブロンを飲んでみよう。
ブロンとは市販のせき止めの薬である。
この薬を過剰摂取すると多幸感が得られるらしい。メンヘラ界隈では有名な話。
最近なにをしても鬱であった私からすれば、素晴らしい救いの手である。試さない手はない。
心配性の私はGoogle先生やTwitterで情報収集をしっかりとして、結果30t摂取することに決めた。
30t 、多いようで少ないような。
一瓶84錠入りなので 3分の1程度
そう考えると多いのかもしれない、規定の量は4錠、7倍である
ぶっちゃけブロンのODがすごく楽しみだった。
七時に起床し、さっそく30t用意。
意外と少ないな(^_^)
このとき私は確かにそう思った。
あまり一気には飲めないので2錠ずつくらい飲んでいった
しかし私は寝起き5分である。
普段飲む薬は小さい薬を1、2錠
当たり前に気持ちが悪い。
薬うんぬんではなく純粋に水を飲むのがしんどいのだ、胃がたぷたぷになる。
7錠にして限界を感じ始める。
ここで初めてメンヘラの厳しさ、偉大さを感じることになる。
エゴサをするとメンヘラ達はこぞって
ブロン一瓶飲んだ楽しい(((o(*゚∀゚*)o)))
と言うのだ。
正気か?なにも楽しくない、むしろ飲む段階で「無理…しんどい…死にたい…」となっていた私がいる。
楽しくなるために飲んでいるはずが死にたいと言っている私がいる。こうなったらもともこうもない。
しかし私は諦めない。なんとしてでもお前を飲み干す!そんな強い意志でなんとか全て飲み終えた。
事なきを得た私は無事登校した。
かと思うじゃん?
ここで思わぬ鬱に遭遇する。私が好きで好きでたまらない元カレである。
私が好きでたまらない人はなに食わぬ顔で当たり前に生きている。生きている、生活しているのだ。
このときまだブロンは効いていない。
まずい!死ぬ!心が!死ぬ!
私は慌てて病院で処方されたレキソタンをとりだし三錠飲み込んだ。この薬をODするのも初めてである。
もうこのとき半ばどころか8割は勢いだ。
その後薬が効いたのは飲んでから丁度一時間経った8時30分頃である。
ボーッとする、手が震える、ドキドキする
ぽわぽわーんとして楽しい!楽しい!
最近なにをしても鬱であった私が、楽しい!
試しに大嫌いな奴のSNS や好きな人との思い出などを見て自分から鬱に飛び込んでみた。
辛くないんだなこれが!!無敵!チート!
普段気を使ってなかなか本音を言えない私がべらべらと先生に本音を話していたりした。舌が回るのなんのってね、もう楽しくて
何時間でもボーッとしてられる感じ、うまく言い表せないけどドキドキぽわぽわーんって、語彙力…
久しぶりに鬱な感情がなくて、これは依存してしまうのがわかるなぁ、と
他にはすごく喉が乾く、尿が出ない、便秘、痒みなどの症状
その後、めちゃめちゃ睡魔に襲われて気持ちよく眠った。これは多分レキソタン。
どうでもいい経緯をつらつらと書き並べましたが
メリット
- ふわふわして楽しい
- くらくらして楽しい
- ドキドキして楽しい
- 饒舌になって楽しい
- 気持ちよく寝られる楽しい
デメリット
- 喉が乾く
- 尿が出ない
- 便秘
- 体が痒い
飲んでから12時間経った今もまだふわふわ楽しい、最高である。
ここ一ヶ月の鬱がこんなにも簡単に打破される世界に感謝の気持ちでいっぱいだ。
ここまでくると感謝の域も壮大である。
ありがとうブロン、ありがとう世界…
こうして私は薬に目覚める。かもしれない。
おわり。